近年、働き方が多様化したことでUターン・Iターン転職も注目されるようになりました。本社を地方に移す企業や、移住に力を入れている自治体も増えてきていることから、地方に転職して移住する人も多くなってきています。

しかし、いざUターン・Iターン転職しようと思っても、どんなふうにしたらいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。

転職した後に、「この会社自分には合わないかもしれない」「思っていたのと違う」と後悔するのも防ぎたいですよね。

そこで今回は、Uターン・Iターン転職のメリット・デメリットと失敗しないためのポイントについて詳しく解説します。

Uターン・Iターン転職とは？メリットとデメリット

Uターン・Iターン転職の概要と、それぞれのメリットとデメリットについて見ていきましょう。

Uターン転職とは？

Uターン転職とは、地方で生まれ育った人が都市部などで働いた後、再び故郷に戻って転職することです。

Uターン転職を選択する人は30代～40代に多く見られる傾向があります。「忙しい都会生活から離れたい」「満員電車での通勤が苦痛」「自然の中でゆったりと子育てをしたい」「自分のスキルを使って地域貢献がしたい」という動機から、Uターン転職を選択する人が増えています。

Uターン転職のメリット・デメリット

地方に実家がある人の場合だと、Uターン転職することによって実家の近くで暮らせるようになります。何かあったときのためにも、家族が近くにいると何かと安心です。また、古くからの友人たちと再会できるのもメリットのひとつです。

また、地方での暮らしは都市部に比べて、ゆったりしていてストレスが少なくなる傾向があります。生活費（特に家賃）も安くなる場合が多いため、家計にもゆとりが出るのも大きなメリットです。

しかし、デメリットも存在します。地方では求人数が少なく、理想の転職先を見つけるのが難しいことがあります。地方の給与水準や福利厚生は都市部に比べて低いことが多く、収入面での不満を感じる可能性も否定できません。家族がUターン転職に反対することもあり得ます。特に、家族にとって馴染みの薄い地域への移住は、慎重な話し合いが必要になるでしょう。

Iターン転職とは？

Iターン転職とは、現在住んでいる地域から別の地域に移住して転職することを指します。都市部から地方への移住・転職を指す場合が多いですが、Uターン転職との違いは、地方出身者ではなく元々都市部に住んでいた人が地方へ転職・移住する場合を含むことです。

逆に、地方から都市部への転職・移住もIターンと言う場合もあります。

Iターン転職のメリット・デメリット

Iターン転職のメリットはUターン転職と重なる部分もありますが、様々なメリットが存在します。

都市部から地方へIターンする場合、通勤のストレスが軽減されたり、時間的にゆとりある暮らしができたりします。また、地方から都市部へのIターンの場合は給与アップやキャリアアップが期待できるでしょう。近年では、移住支援に力を入れている地方自治体も多くあります。住居費の補助金制度や子育て支援制度などの制度を活用すれば、少ない負担で移住・転職が可能です。

様々な魅力があるIターン転職ですが、デメリットも存在します。
慣れない土地への移住のため、馴染むまでに時間がかかるかもしれません。特に都市部から地方へ移住した場合は、田舎特有の狭いコミュニティや人間関係に疲れる人も多く見られます。

都市部から地方へ移住する場合はどうしても求人数や職種の幅が狭くなるため、年収が下がる可能性も視野にいれた方が方が良いでしょう。

また、地方での生活は都市部に比べ、どうしても利便性が下がります。買い物する場所が近くにない、病院が遠いなど、地域によっては車が必須になるかもしれません。

Uターン・Iターン転職を成功させるために

Uターン・Iターン転職をしようとすると、転職先の企業探しや引っ越しの手配など、かなりのお金と労力が必要になります。

だからこそ、絶対に失敗は避けたいですよね。

そこで、Uターン・Iターン転職を成功させるためのポイントについて解説します。

家族の合意は早めに得ておく

家族がいる場合は、Uターン・Iターンすることによって一緒に引っ越す必要が出てきます。パートナーも働いている場合は転職が必要ですし、子どもがいる場合は転校することになります。

自分だけでなく家族の生活環境も大きく変わるため、UターンやIターンを考え始めた時点で家族でよく話し合っておくことが大切です。

情報収集は念入りにおこなう

Uターン・Iターン転職に必要な情報収集は積極的におこないましょう。

Uターン・Iターン転職には転職先の会社のことだけでなく、移住後の生活環境や、子どもがいる場合はどこの学校に転校するかなども考えておく必要があります。

スキルや地域に合わせて最適な職場を選ぶ

自身がこれまで働いてきて得たスキルや、移住先の地域の特徴などに合わせて最適な職場を選ぶことで、Uターン・Iターン後も充実度の高い生活が送れるでしょう。

東京や大阪などの都市部であれば求人数も多いですが、地方はそもそも求人数が少ないなど地域特有の産業が多いこともあります。スキルやキャリアと相談した上で、自分に合った職場を選ぶことが大切です。

転職エージェントに相談してみる

転職を考える際、特に地方での仕事を探す場合、転職エージェントの利用が有効です。転職エージェントは、地方の求人情報を豊富に持っており、社風や職場環境などの詳細な情報を提供してくれます。

また、転職エージェントはプロのキャリアコンサルタントが、履歴書の書き方から面接対策まで、転職希望者を手厚くサポートしてくれるので、自分に合った仕事に就職しやすくなります。

まとめ

今回は、Uターン・Iターン転職のメリット・デメリットと、成功させるためのコツについて解説しました。Uターン・Iターン転職はメリットも多いですが、時間とお金と労力のかかるものです。転職、移住後に後悔しないためにも、事前の情報収集はしっかりしておきましょう。